- 2007年8月24日
- うつ
うつ状態、うつ病について15(回復のために5)
重篤なうつ状態では休養と服薬が大切であり、激励や気晴らしは却って病状を悪化させることは多くの方がご存知であると思われます。それでは職場や学校に戻るといった所謂社会生活を送るまで休養と服薬の一点張りかといえばそうではありません。行動療法的に考えれば徐々に日常生活に慣れていく、認知療法的には現実的な思考を回復することが重要です。うつ状態が重ければ重いほど、行動や思考は遅延・狭隘化し、弱気な割には他者の助言を受け入れ難くなり易いのです。この謂わば「頑迷さ」をほぐしていかなければなりません。抗うつ薬の進歩がこのような認知・行動療法的配慮を軽視しなければ幸いです。