体内時計は約25時間周期、1日(地球の自転周期)は24時間です。この1時間を埋めるのは同調因子と言われる外的な刺激です。例えば、朝7時に目覚ましが鳴る、12時に食事を摂る等が同調因子です。もっとも強力な同調因子は目覚めた際の光です。次には、朝ご飯を摂ることです。朝日と朝食での胃への刺激が、体内時計を狂わせないためにも大切です。
睡眠障害には不眠、中途覚醒、早期覚醒、過眠、浅い睡眠、日中の眠気等が指摘されますが、要は一日の睡眠・覚醒リズムの障害(夜間と日中の覚醒水準の差が小さい、昼夜逆転での睡眠位相の乱れ)と入眠困難・睡眠中断のし易さに集約されると考えられます。このうち治療としては後者が主としてターゲットであり、眠前に睡眠薬や鎮静作用のある抗うつ薬を服用して頂き、速やかに入眠して頂いたり睡眠の中断を回避しようとします。朝に眠気を感じられる方が多いのですが、眠前薬の持ち越しというよりはうつ状態による覚醒の立ち上がりの悪さやリズムの乱れが原因である方が多いと考えられます。作用時間や半減期から考えて、薬の影響とは考えにくい場合が多いのです。
(以下は再記です。)
睡眠障害は不眠、中途覚醒、早期覚醒、過眠、浅い睡眠、日中の眠気等が指摘されますが、要は一日の睡眠・覚醒リズムの障害(夜間と日中の覚醒水準の差が小さい)と睡眠中断のし易さに集約されると考えられます。このうち治療としては後者がターゲットであり、無理にでも眠前に睡眠薬や鎮静作用の強い抗うつ薬を服用して頂き、睡眠の中断を回避しようとします。朝に眠気を感じられる方が多いのですが、眠前薬の持ち越しというよりはうつ状態による覚醒の立ち上がりの悪さが原因であると考えられます。作用時間や半減期から考えて、薬の影響とは考えにくい場合が多いのです。