- 2007年12月9日
- 診断
診断基準の曖昧さ4
前記のような程度の問題は、診断者の判断が優先されるとすれば主観的な診断になる可能性があります。そこで可能な限り客観的な診断を求めようとしても、微妙な程度の差であればあるほど診断者間で違いが出ます。これは避けられないことです。また、ある一人の診断者でもある時は積極的に、ある時には消極的に診断せざるをえない状況があります。例えば、「診断をするが後は何も治療できない、フォローできない」状況では診断は控え目にならざるをえません。ダブル・スタンダード(二枚舌)との叱責を受けることもあるでしょうが、逆に「明確に診断しても誰のためにもならない」状況もありえます。客観科学の指向にも限界がある訳です。現実はそれほどクリア・カットではありません。