- 2007年10月6日
- 睡眠
睡眠について10(うつ病性不眠)
うつ病での典型的な不眠は、睡眠中断(中途覚醒)と早朝覚醒です。寝付きは案外スムーズです。夜中に何度も目が覚めたり早朝に覚醒してそのまま起床時刻まで再入眠ができません。日中には眠気が出現し、睡眠と覚醒のメリハリがなくなります。その意味でうつ病は睡眠と覚醒のリズムを撹乱する病態とも言えます。この撹乱は起床後なかなか気分や体が活動を開始しないというモーニング・メランコリアとも関係します。うつ病の治療開始時に、「睡眠薬が残って朝方眠くてしょうがない」との発言が患者さんからよく聞かれますが、うつ病自体が寝起きが悪いこともあり、睡眠薬か残ったか否かは微妙です。専門医がいきなり長期作動型の睡眠剤を処方することはまず無いのではないでしょうか?