- 2007年6月24日
- うつ
うつ、うつ状態、うつ病について9(社会病理論)
かつて、不登校やひきこもりという一種の「やる気のなさ」に対して退却や回避の修飾語がついた「抑うつ」が議論されました。個人の病理とともに社会病理も議論されました。また抑うつの状態像が古典的な抑うつと異なることもポイントでした。疲弊うつ病の概念もかなり社会病理の視点を含んでいます。疲労困憊からうつ病への深化を促進する要素を現在社会が有していることは推測できます。ただし社会病理論は実証や検証の点で曖昧な部分を含んでいます。その点で医学的な研究のテーマには向かない宿命を有しています。むしろ社会学や心理学が多くを語る状況です。